液晶ディスプレイと偏光
たまたま、登山用に買ったサングラスでモニターを覗いたのが事の始まりである。


なんと、サングラスの向きによって光量が異なるじゃないか。これはもしやと調べてみると、液晶ディスプレイは偏光しているらしい。そして、このサングラスは偏光グラスなのであった。
別のモニターも念のため見てみよう。


なんと、モニターによって偏光の向きが違う。
さて、スマホはどうだろうか。


なんと、水平と垂直方向が同じ光量ではないか。偏光の向きがディスプレイに対して斜めにされているということだ。

一般に、スポーツ用の偏光サングラスの吸収軸は水平方向になっているらしい。そうすると、水中を常にブリュースター角で覗いているような状況にできるというわけである。偏光グラスの吸収軸は水平だと仮定すると、次のような推察ができる。
最初の写真は年代物のEIZOのモニターで、おそらく偏光グラスなんてものは気にかけていない。二つ目の写真のモニターはそれよりはずいぶん新しいゲーミングモニターである。偏光グラスをしたeスポーツのプロ選手でも、問題なくゲームに没頭できるように配慮しているというわけだ。そして、水平でも垂直でも使用されうるスマホは、いずれの向きでも問題ないように、偏光の方向を斜めにしているというわけだ!
最後にクイズをだそう。下の三枚の写真は妻のスマホである。



私と妻のスマホは同じモデルである。いずれも光量が変わっていないように思えるが、なぜか。
このせいでしばらく頭を悩ませてしまったが、答えに気づいたときは面白かった。