森博嗣のデビュー作——「すべてはFになる」
本書は、犀川准教授が研究室の旅行中に、訪問先の研究所で起きた密室殺人事件をヒロインである西之園萌絵と一緒に解き明かしていくミステリー小説である。
両手両足が切断された状態で発見された被害者は研究所の天才博士、真賀田四季だった。密室の殺人現場のコンピュータには「すべてはFになる」という謎のメッセージが残されているのであった。
あなたがもし厨二病をこじらせた理系だったら、間違いなく楽しめる一冊になるだろう。
Sid Meier's Civilizationという、歴史上の指導者を操作して石器時代から情報化時代にわたってターン制で文明を築き上げるストラテジーゲームがある。これは、少し前にSteamのサマーセールで買ったCivilization VIで遊んでいたときの話だ。
「「核ガンジー」って知ってる?」
私は、初代Civilizationには平和の象徴であるガンジーが算術オーバーフローに起因して凶悪になり核攻撃を行うという有名なバグがあったという逸話を語った。
「なるほど。面白いね。ところで、森博嗣の「すべてはFになる」って本読んだことある?きっと気に入ってもらえると思うよ。」
彼の言う通り、森博嗣の「すべてがFになる」は期待を裏切らない作品なのであった。